日本OpenStackユーザ会 第15回勉強会の感想
11/15に開催された「日本OpenStackユーザ会 第15回勉強会」に行ってきました。
[connpass] http://connpass.com/event/3798/
[togetter] http://togetter.com/li/590779
内容と感想を簡単にまとめておきます。
HP Public Cloudで感じるOpenStackのリアリティ
http://www.slideshare.net/ToruMakabe/open-stack15-hp-public-cloud
- Openstack を全面的に採用。
- AWS と同じような値段。従量課金。リージョンは北米(西海岸と東海岸)。それぞれ 3 つの Availability Zone。
- Classic(diablo) と Horizon Preview Edition がある。Classic の Web ページは自前で作っている。diablo++(プラスプラス)と呼んでいるらしい。Horizon Preview Edition では Web コンソールが JQuery を使ってきれいに今風になった。
- diablo から havana、grizzly への移行は一斉にではなく、コンポーネントごとに検証しつつ対応。
デモ
- ネットワークトポロジの可視化。コンピュートインスタンスがどのサブネット上にいるかも一目瞭然に。
- Web コンソールから、サーバの画面を引っ張ってこれる。
HP 様というと私はサーバや PC のイメージが強かったので、新鮮な内容でした。AWS の後追いという立場ですが、今後どうなっていくのか楽しみです。また、明言はしなかったものの、日本のリージョンを開設させて、日本でのシェア確保に前向きな雰囲気を、個人的にですが感じました。
1Uサーバーから始めるスケーラブルな「mCloud Project Server」とOpenStackハンズオン・トレーニングのご紹介
http://www.slideshare.net/stussykonno/morphlabs-20131115
- Morphlabs 様はオープンソースの企業向け導入が得意な会社。最近はアジアのマーケットに注目している。
- マーケットのガートナーの予測では Iaas は 2020 年に Saas を追い越す見込み。Paas は今一つ伸びない。Iaas は 2014 年に 1.3 兆円程度の市場になり、AWS が 50 % くらいになるのではないか?
- AWS の成功事例を無視できない。また、AWS に勝つにはサーバの高密度実装が不可欠。AWS が 1 U に 25 個くらいといわれているが、100 くらいでないと勝てないのではないか。また、AWS の開発速度は早すぎる。100 % は難しいが 80 % は追随していく。
- シンプルなユーザインタフェースで差別化。
- OpenStack のハンズオントレーニングを実施予定。とにかく手を動かして検証する方式で。
mCloud
- 初期は小さい構成ではじめて、モジュール単位で拡張していくことができる。
- パブリッククラウドの 1/2 以下のコストで。
- 24時間265日のサポート体制。
コストに関する話が多く、提供側からみたら投資額を回収できるかどうか、(当たり前ですが)そういう視点で考えているんだなと参考になりました。個人的には高密度実装の話が興味深く、そうなると ARM 系サーバのアプローチって結構面白いのではないかと妄想しています。ARM 系はどちらかというと HP 様ですが、注目してます。
OpenStackで利用可能な国産分散ストレージ「Amage」のご紹介
スライドを見つけられなかったので、製品のページの URL を。
http://www.creationline.com/amage/
なんと、発表された CREATIONLINE 様の技術者の方が、フルスクラッチで書いた製品だそうで、凄すぎです。
OpenStack + OpenContrailで実現するマルチテナントIaaSのご紹介&デモ
http://www.slideshare.net/takashisogabe/openstack-usersjasogabedraft1
あらかじめ事前知識を入れておくのがよさそう。
[Juniper: 10分でわかるOpenContrail(前半)]
http://forums.juniper.net/t5/%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0/10%E5%88%86%E3%81%A7%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8BOpenContrail-%E5%89%8D%E5%8D%8A/ba-p/212369
BGPとXMPPを利用したオーバーレイネットワークを構築することが可能で、仮想ネットワークを構成するために必要な、SDNコントローラ、vRouter(仮想ルータ)、アナリティクスエンジンなどが提供されている。具体的には、サーバーにvRouterをインストールし、仮想ルータ、あるいは物理ルータとの間でトンネルを張り、仮想的なネットワークを構築する。また、トンネリングの仕組みとしてはMPLS VPN技術を利用しており、「これらの、すでに実証されているテクノロジーに基づいて仮想ネットワークを構築できる点が最大の特徴」
http://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/20131004_618112.html より
Web UI でマルチテナントのネットワーク構成を設定していくような内容でした。また、モニタリングで Web コンソールから ping をうったり、Web 画面上でオーバレイしたネットワークの Flow 情報を確認できるようです。Web もしくは REST API で色々できるようでした。