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インフラ系ITエンジニアのメモ帳です。

書籍レビュー『Googleがほしがるスマート脳のつくり方 ニューエコノミーを生き抜くために知っておきたい入社試験の回答のコツ』

Googleが採用面接で出題している、様々なジャンルの難題と解答が載せられた本です。どういう問題が出るのだろうと、好奇心で買ってみました。

私もそれぞれ解いてみました。知っていれば解ける問題はまずなく、どれも試行錯誤が必要な問題ばかりです。自分なりに答えを出してみても、本書の解答では、よりスマートに切れ味のよい回答が載っていて、最善の解にたどりつくのは至難の業だと思います。ちょっと考えただけでは、どういうアプローチを取ればいいかまったくわからない問題も多数。ただ、本書によるととにかく色々なアプローチを思いつくだけ考えて、試行錯誤しつつも、よりベターな答えは無いか模索する姿勢が重要らしいです。
問題は、数学の問題(組合せの数から、調和級数のようなものまで。オイラーの等式など当たり前のように知っていないといけない)、大学の情報系学生が習うようなアルゴリズムの知識を生かす問題(二分探索のような基礎的なものから、グレイコード、最近点対問題のような情報系専攻外の人は聞いたことがないようなものまで)、フェルミ推定、柔軟な発想を問うものまで様々です。
これらの問題は、ブレーンストーミングや、ロジカルシンキングの練習に、あるいは普段仕事で数学的な思考が求められる人にとっては、思考を強化する材料として役立つのではと思います。

Googleで採用を承認するまでのプロセス、問題の出題意図、また誤採用をなくすための思想も詳しく解説されています。そのため、人事の人にもお勧めできる本です。

ちなみに、Googleがためこんでいるデータを分析したところ、コンピュータに早くから触れていた人ほど、入社後の業績がいいらしいです。