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インフラ系ITエンジニアのメモ帳です。

書籍レビュー『コンサルタントの「質問力」』

ITストラテジスト受験にあたっての知識習得を目的に購入した一冊。そもそも、コンサルタントは普段何をしているのか、あまりよく知らないので、知っておきたいという動機もありました。

コンサルタントの仕事といえば、顧客の抱える悩みや問題点、あるいは目標・夢実現に迫るために、ゴールへの橋渡しをすることと理解しています。そのためにコンサルタントには優れた質問力が必要となりますが、ここで、そもそも「質問力」とは何なのか。筆者は「仮説力」「本質力」「シナリオ力」から構成されると主張しています。十分練り上げた仮説を立て、質問の中から本質をえぐりだし、なおかつそれらの質問をゴールに向かって組み立てるためのシナリオ力。この 3 つの力に関して、筆者の豊富で高レベルな経験を交えて、読みやすく解説されています。
ただ、実例に凄みがあるというか、常人が行うには難しい内容も多く、逆にだからこそ、励みになる内容でした。少なくともロジカルシンキング、2軸分析あたりのフレームは、現場レベルのエンジニアでもそこそこ使って、顧客への質問事項に活かせていければいいかなと思ったのですが、日々訓練しないとモノにならなさそうですね。

ちなみに、本書の最後の一文「質問力なきコンサルタントやビジネスパーソンは、プロフェッショナルとはいえない」はグサッと来るものがあります。自分が、お客様のために、本気で考えて、問題点に切り込む本質的な質問をできているかというと、、、うーむ、まだまだ酷い水準だ。ちょっとでも貢献できるようにがんばろう。